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272 :ビックリボー:2014/06/29(日) 20:09:14 ID:TuEUriyI
    毎度お馴染み神代家……

    遊馬「うお~、ピザうめぇ♪」ガツガツ

    アリト「確かに美味いがもう少し味のカウンターが欲しいとこだな。タバスコ足すか」パクパク

    ミザエル「タバスコを足すのは、まだ、早い! そもそも辛くし過ぎればピザ本来の味が損なわれるだろうが、愚か者め」モキュモキュ

    ギラグ「だけど本当に良いのか? こんなにたくさんのピザをご馳走になっちまって」モグモグ

    凌牙「気にするな。ピザはまだまだたくさんあるんだから」

    ドルベ「遠慮せずじゃんじゃん食べてくれ。今日は神代家主催のピザパーティーだ」


273 :ビックリボー:2014/06/29(日) 20:11:01 ID:TuEUriyI
    凌牙(ふぅ、こいつらを呼んで正解だな。この調子なら何とか買い物に出掛けた璃緒が戻ってくる前に全てのピザを完食出来そうだ)

    ドルベ(すまない、ナッシュ。私が非力なばかりにまた君に迷惑を掛けてしまって……)ションボリチュア

    凌牙(まさかまた注文をミスるとはな……しかも今回はLサイズのピザ5枚ときてる。さすがに俺達2人じゃ食べ切るのは不可能だぜ)

    ドルベ(前回の汚名を挽回しようと頑張ったのだがどうやらハリキリ過ぎてしまった様だ)

    凌牙(まあ汚名の挽回には成功しているが……とにかくこれが璃緒にばれたら確実にまた雷が落ちるぜ)

    ドルベ(あの時のメラグは本当に恐ろしかった……今回の事がばれたら冗談抜きで我々に明日は無い)ガタブルーアイズ

    ※親友同士だからこそ出来る心の中での会話


274 :ビックリボー:2014/06/29(日) 20:11:37 ID:TuEUriyI
    遊馬「しかしこれ、何で全部同じピザなんだ? せっかくこんなに注文するなら別の種類のピザも頼めば良かったのに」

    ドルベ「それは注文ミスで……じゃない、私とナッシュのお勧めのピザなのだ。みんなにこのピザを味わって欲しくてな、あはは」

    アリト「まあ俺は美味ければ何でも良いけどよ。しかし学校以外で七皇が集まるなんて地味に久しぶりだな」

    ギラグ「そういやそうだな。こういう集まりにあんまり参加しそうにないミザエルまで居るし」

    ミザエル「たまたま暇だっただけだ。別にピザが食べたかった訳じゃ無い」モキュモキュ

    凌牙(こいつさっきから一定のスピードで食い続けてるな。ピザ好きだったのか)


275 :ビックリボー:2014/06/29(日) 20:12:25 ID:TuEUriyI
    ギラグ「でもここまで集まったんならメラグの奴にも居て欲しかったかもな」

    アリト「だな。お前ら何であいつが出掛けている時にパーティー開いたんだよ?」

    ドルベ「いや、その……最初はメラグも参加するはずだったのだが急用が出来て参加不可になったのだ。うん、そういう事にしてくれ」

    ミザエル「そういう事?」モキュモキュ

    凌牙「とにかく今日璃緒は居ないんだよ。このメンバーだけで楽しめば良いだろ?」

    遊馬「俺はピザが食べられれば何でも良いや。あ、誰かそっちにあるタバスコ取ってくれよ」

    ベクター「ほらよ。よかれと思って取ってやるよ」

    遊馬「サンキュー、ベクター♪」




    一同「……ってベクタァァァァ!?」

    ベクター「これはこれは皆の衆、俺の為に勢いのあるリアクションをどうも。感謝してやるよぉ!!」


276 :ビックリボー:2014/06/29(日) 20:13:54 ID:TuEUriyI
    ドルベ「貴様、何時の間にここに……っていうか今の今まで何処で何をしていたのだ!?」

    凌牙「つーかお前は呼んで無いんだが?」

    ベクター「冷たい事言うなよ、ナッシュ。俺も一応は七皇の1人なんだぜ? よかれと思って参加させてくれよ」モグモグ

    アリト「参加させてくれってもう普通に自分の席を陣取ってピザ食べてるし」

    ギラグ「何時部屋に入ったのかまったく分からなかったな」

    ミザエル「ふん、相変わらず気に食わん奴め」モキュモキュ

    遊馬「まあ良いじゃねえか、ピザはたくさんあるんだし。ベクターも仲間に入れてやろうぜ」

    ベクター「ありがとう、遊馬君。君は何時も気持ち悪いくらい優しいね」←よかれヴォイス

    遊馬「それ褒めてんのか?」


278 :ビックリボー:2014/06/29(日) 20:15:49 ID:TuEUriyI
    凌牙「まあ居ても良いが変な事はするなよ?」

    ベクター「相変わらず疑り深い奴だな。何もよからぬ事なんてしねーよ。むしろよかれと思って手土産まで用意して来たのに」

    ドルベ「これは……ジュースか。確かにそろそろ飲み物が少なくなって来た頃だな」

    遊馬「へ~気が利くじゃん、ベクター」

    ベクター「ふっ、敬って諂え」ドヤァ

    凌牙「……お前、生活に困ってたんじゃないのか? 何処でこんな大量のジュースを手に入れた?」

    ベクター「俺が生活に困っている? 何時何処で何時何分何秒地球が何周回った時にそんな事言いましたか? 確かにバリアンの力は失ったが俺のよからぬ悪知恵は健在だぜ? これくらいのジュースを用意する事くらい造作もねえよ」

    凌牙「そうか。なら今すぐこの前のラーメン代払って貰おうか」

    ベクター「聞こえなーい。ベクちゃん何にも聞こえなーい」アーアー


279 :ビックリボー:2014/06/29(日) 20:16:48 ID:TuEUriyI
    遊馬「とりあえずこのジュース1本貰うぜ、ベクター」

    ベクター「ああ、出血大サービスで1本100円な」

    アリト「金取るのかよ!? 土産じゃねーだろ、それ」

    ギラグ「汚え……さすがベクター、汚え」

    ミザエル「まったく、お前は……」

    <キャハハハ

    ドルベ(ふむ、ベクターの登場で少し不安を覚えたが……何だかんだで盛り上がっているみたいだな)ウンウン

    凌牙「…………」スッ

    ドルベ(ナッシュ?)


280 :ビックリボー:2014/06/29(日) 20:17:21 ID:TuEUriyI

    …………

    ドルベ「どうしたのだ、ナッシュ? 急に庭に出て」

    凌牙「ドルベか……別に何でもない。ちょっと外の空気を吸いに来ただけだ」

    ドルベ「そうか……隣良いかね?」

    凌牙「別に構わないぞ」

    ドルベ「では遠慮なく……」

    凌牙「おう……」

    ドルベ「…………」


281 :ビックリボー:2014/06/29(日) 20:18:16 ID:TuEUriyI
    凌牙「……何か幸せだな。正直幸せ過ぎる」

    ドルベ「…………」

    凌牙「楽しく喋ってるあいつらを見て改めて実感したよ。少し前まであんなに激しい戦いを演じていたのは嘘みたいだぜ」

    ドルベ「……そうだな」

    凌牙「こんな幸せな毎日、後どれくらい続くんだろうな? ずっと続くのか、それともまた戦いの日が始まっちまうのか……なぜか最近そんな事を考えちまうんだ」

    ドルベ「…………」

    凌牙「考えるだけ無駄だって事は分かってんだが……なあ、ドルベはどう思う?」


282 :ビックリボー:2014/06/29(日) 20:19:08 ID:TuEUriyI
    ドルベ「……私はもうただの人間だ。非力で何の力もないし、ましてや未来を知る事なんて出来ない」

    ドルベ「だからこの先どうなるのか、この幸せが何時までも続くのか分かる術は無い」

    ドルベ「だがこれだけは言おう」

    ドルベ「例えどの様な日々が訪れても、君の隣にはこの白き盾が居る。どんな喜びも悲しみも分かち合う親友として、な」

    凌牙「……そうか」

    ドルベ「うむ」


283 :ビックリボー:2014/06/29(日) 20:20:05 ID:TuEUriyI
    凌牙「さて、戻るか。そろそろピザを完食しないと璃緒が帰っちまうからな」

    ドルベ「そうだな。私も残りのピザを食べる為に全力を尽くそう」

    遊馬「シャ~ク♪」

    凌牙「ん、遊馬?」

    遊馬「かっとビングだぜ、俺!!」ピョーン

    凌牙「なっ! ぐわっ!?」ドタァ

    ドルベ「なっ、遊馬がナッシュの胸に飛び込んだだと!?」

    凌牙「痛てて……いきなり何すんだよ、遊馬!」


284 :ビックリボー:2014/06/29(日) 20:20:46 ID:TuEUriyI
    遊馬「別に良いだろ? それより何時までこんな所に居るんだよ? 早く戻って俺とかっとビングしようぜ♪」

    凌牙「遊馬?」

    ドルベ「ナッシュ、何だか遊馬の様子がおかしくないか? 顔が少し赤い様だし……」

    凌牙「おまけに何かアルコール臭いな……まさか!?」


    ◇◇◇◇

    アリト「走れ、走れぇ! カウンターの出口に向かってよぉ!!」

    ギラグ「ぎゃはははは♪ カウンターの出口とか、あはは、訳わかんねえ♪♪ ぎゃははははは♪♪♪」

    ミザエル「うおおおおおおお、タキオン・ドラゴン! なぜ、なぜ私の前から去ったのだあぁぁぁぁ!!(号泣」

    ベクター「いや~こいつらここまで弱かったんだな。最高だぜ、最高♪」ニヤニヤリザ

    凌牙&ドルベ「ベクタァァァァァァ!!!」プンスカブックス


285 :ビックリボー:2014/06/29(日) 20:22:03 ID:TuEUriyI
    ドルベ「くっ、完全にみんなおかしくなっている!? ベクター、貴様の仕業か!!」

    ベクター「くくくっ、ご明察。せっかくのパーティーなんだぜ? ただのジュースじゃ面白くないだろ?」

    凌牙「この飲み物、全部アルコール入りか!? ハメやがったな、お前!!」

    ドルベ「おのれぇ、やはりよからぬ事を仕組んでいたか!?」

    ベクター「俺が来たのに何にもよからぬ事をしないなんてそれこそ逆に失礼ってもんでしょ? さて、荒らすだけ荒らしたし俺はここでおさらばするぜ。あばよ」ノシ

    凌牙「待て、ベクター! 1人だけ逃げるなんて許さ……」

    遊馬「超かっとビングだぜ、俺ぇ!!」ピョーン

    凌牙「ぐはっ!? てめえ、遊馬! 何でお前はさっきから俺にダイブばっかりすんだよ!!」


286 :ビックリボー:2014/06/29(日) 20:22:49 ID:TuEUriyI
    遊馬「かっとビング♪ かっとビングゥ♪」ゴロゴロ

    凌牙「こら、じゃれるな! 正気に戻れってんだよ、畜生!!」

    アリト「おいこらドルベェ! いい加減、プンスカブックスって何なんだよ!!」グイグイ

    ドルベ「いや、私に聞かれても……くっ、苦しい……」グググッ

    ギラグ「あはははは♪ ド、ドルベが胸倉掴まれて宙吊りに♪♪ あひゃひゃひゃひゃひゃ♪♪♪」

    ミザエル「タキオォォォォン!! カムバック、タキオオオオオォォォン!!!(号泣」

    凌牙(ま、まずい! カオス過ぎる……何とかしないと……)




    璃緒「――何ですの、これは?」

    凌牙「!?」


287 :ビックリボー:2014/06/29(日) 20:23:55 ID:TuEUriyI
    璃緒「買い物を終えて家に帰って来たらこの騒ぎ……おまけにテーブルには大量のピザとジュースまであるし」

    ドルベ「メラグ、これは違うんだ! これには深い訳が……」

    璃緒「無駄遣いはしちゃダメだってあれほど言ったのに……いえ、この際それは良いわ」プルプル

    凌牙「り、璃緒?」

    璃緒「こんな楽しい事を、何で私に内緒でやってるのよ! 仲間外れは許さないんだからね、凌牙!!」

    凌牙「お前にはこれが楽しそうに見えるのかよ!? てか何で後ろに下がって助走付けてんだ? まさかお前も飛び込んで……!?」

    璃緒「いいから私も……まぜなさぁぁぁぁい!!」ピョーン




    ……ガシャーン!!

    <終幕>


288 :ビックリボー:2014/06/29(日) 20:27:06 ID:TuEUriyI
    約3ヶ月に渡って書いて来たこのシリーズですが今回で一応完結です。今回読んでくれた人も、これまで読んでくれた人もありがとうございました。

290 :名無しの決闘者:2014/06/29(日) 20:27:16 ID:/r3oLte2
    おお、とうとうピザパーティーの話を!乙です!
    ベクターはやはりベクターだった

293 :名無しの決闘者:2014/06/29(日) 20:40:41 ID:36cXN6Uo
    >>288
    そ、それで次の話の題材は?wktkブックス!

295 :ビックリボー:2014/06/29(日) 20:43:38 ID:TuEUriyI
    >>293
    まだ未定ですし当分無理ですけどアークファイブで書けたらいいなとは思ってます(あくまで希望)

http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/57512/1402665169/